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9-9.Redisインターフェース

9-9-1.概要

主流になりつつある、KVS(key value store)方式のデータベースの一つRedisのインターフェースです。
インターフェースソースは次にあります。READMEもご参照ください。
${AZProlog}/share/azprolog/system/ext/redis

また、コンパイルされたダイナミックローディングライブラリは次です。
${AZProlog}/lib/azprolog/ext/redis.so

Redisを使ったサンプルプログラムは次にあります。
${AZProlog}/share/azprolog/sample/ext/redis.pl

9-9-2.Redisのインストール(Windows)

1.次のサイトより、"hiredis.dll" "hiredis.lib" をダウンロードする

<64bit Windows> https://github.com/malkia/ufo/tree/master/bin/Windows/x64
<32bit Windows> https://github.com/malkia/ufo/tree/master/bin/Windows/x86


2.hiredis(ソース)のWindows版をダウンロードし解凍

次のサイトより、hiredisのWindows版をダウンロードする(32bit,64bitとも同じ)。
https://github.com/texnician/hiredis-win32


3.コンパイル環境の作成

前記ダウンロードしたhiredisのインクルードファイルとライブラリを任意の場所にコピーする。
ここでは、C:¥redis を例としてあげる。
このなかに、include と lib のディレクトリを作成する。

[インクルードファイル]
2.でダウンロードしたredisソース内の "hiredis.h" 及び "adapters" をディレクトリごと include にコピー。

[ライブラリ]
1.でダウンロードしたライブラリ "hiredis.lib" を lib にコピー。

<ディレクトリ構成:例>

C:¥redis¥include¥hiredis.h
|    |
|    ¥adapters
|
¥lib¥hiredis.lib

[ダイナミックリンクライブラリ]
1.でダウンロードしたダイナミックリンクライブラリ(hiredis.dll)を C:Windows¥System32や%AZProlog%¥binなど
パスが設定されているディレクトリにコピーする。


4.コンパイル(Prolog用redisライブラリの作成)

本ディレクトリにあるMakefileを環境に合わせ書き換える。現在の内容は、前記<例>にそった場所が書かれている
nmakeを実行し、nmake installでインストールする。


5.redis-server のダウンロードと起動

次のサイトより、Redis-Server をダウンロード、インストールする(32bit,64bit別のインストーラファイルがある)。

https://github.com/rgl/redis/downloads

[コントロールパネル]->[システムとセキュリティ]->[管理ツール]->[サービス] からRedis Server の開始をおこなう。


6.テスト
prologを実行しredisテストを行う。
> cd %AZProlog%sampleext
> prolog -s redis.pl
| ?- t.
:
(メッセージ表示)
:

最後にOKが表示されれば正常終了です。

9-9-3.Redisのインストール(Linux)

1.インストール
$ sudo apt-get install redis-server
$ sudo apt-get install libhiredis-dev

AZ-Prolog のインストールにおいては、AZ-Prolog パッケージの解凍ディレクトリで次のコマンドを 投入します。

$ sudo make install_hiredis

または、websocket 、AZ-Prologのパッケージも同時にインストールするには

$ sudo make install_full


2.動作確認

AZ-Prolog を立ち上げ、前記サンプルプログラムを読み込み、述語「t/0」を質問します。

$ prolog  -s   /usr/local/share/azprolog/sample/ext/redis.pl
| ?- t.

9-9-4.Redisのインストール(Mac)

1.インストール
$ sudo port install redis

AZ-Prolog のインストールにおいては、AZ-Prolog パッケージの解凍ディレクトリで次のコマンドを投入します。

$ sudo make install_hiredis

または、websocket 、AZ-Prologのパッケージも同時にインストールするには

$ sudo make install_full

9-9-5.インターフェース述語詳細

1. redis_connect/4

redis_connect(+ADDRESS, +PORT, +TIMEOUT, -CONTEXT)


ADDRESS 接続先IPアドレス/名前
PORT 接続先ポート番号
TIMEOUT 試行終了時間(msec.)
CONTEXT 接続コンテキスト

redisサーバに接続し、コンテキストを返す。

2. redis_free_context/1

redis_free_context(+CONTEXT)


CONTEXT 接続コンテキスト

コンテキストを開放する。

3. redis_is_disconnected/1

redis_is_disconnected(+CONTEXT)


CONTEXT 接続コンテキスト

サーバが切断したかを調べる。
サーバから切断していれば成功、していなければ失敗する。
【重要】
この述語は、redis_commandを実行して、失敗した後で呼ばなければ意味がない。(正しい結果にならない)

4. redis_command/4

redis_command(+CONTEXT, +COMMAND, -RETURN_TYPE, -RETURN_VALUE)


CONTEXT 接続コンテキスト
COMMAND 実行コマンド
RETURN_TYPE 結果値の型
RETURN_VALUE 結果値


指定したコマンドを実行する。
コマンドはアトム、文字列、リストのどれかで指定する。
アトム、文字列で指定した場合には、空白文字はredisコマンドと引数の間の区切り文字として認識される。(キー、値の中に空白を含めることができない。)
リスト(要素がアトムまたは文字列)で指定した場合には、アトム、文字列の中の空白はキー/値の一部分と見做される。(区切り文字のつもりでキー/値の前後に空白をつけるべきではない。)

redis_REPLY_STRING string "abc"
redis_REPLY_ARRAY list of value ["200", "300", "aaa"]
redis_REPLY_INTEGER integer 7
redis_REPLY_NIL [] []
redis_REPLY_STATUS string "OK"
redis_REPLY_ERROR string "ERR wrong number of arguments for 'hgetall' command"


5. redis_command_hate_integer/4

redis_command_hate_integer(+CONTEXT, +COMMAND, -RETURN_TYPE, -RETURN_VALUE)


CONTEXT 接続コンテキスト
COMMAND 実行コマンド
RETURN_TYPE 結果値の型
RETURN_VALUE 結果値

redis_command/4 と殆ど同じ。
違いは、redis_REPLY_INTEGER型の値を返さない。(整数の場合には文字列にして返す)

6. redis_version/1

redis_version(-VERSION)


VERSION バージョン情報を示すアトム

<例>

'redis-ext: 0.5, hiredis: 0.10.1'

7. redis_command_to_term/4v9

redis_command_to_term(+CONTEXT, +COMMAND, -RETURN_TYPE, -RETURN_VALUE)

redis_command/4同様、指定したコマンドを実行しますが、getでのRETURN_VALUEを項として読み込みます。 s_constraints_modeがonの場合で読み込み項の変数に制約マクロ記述がある場合、読み込み時、該当変数に制約を付与します。 読み込み時、正しい項でない場合、アトムで返します。

<例>

:- dlib_require(redis).

test(X,V2):-
	redis_connect('127.0.0.1',6379,3000,C),
	   s_constraints_mode(Def,off),
             redis_command(C,[set,mykey,X],A,B),          writeq(A=B),nl,
             redis_command(C,[get,mykey],T0,V0),          writeq(T0=V0),nl,
             redis_command_to_term(C,[get,mykey],T1,V1),  writeq(T1=V1),nl,
	   s_constraints_mode(_,on),
             redis_command_to_term(C,[get,mykey],T2,V2),  writeq(T2=V2),nl,
	   s_constraints_mode(_,Def),
	redis_free_context(C).

% 制約マクロ付き項をSetし、Getする
| ?-test(a(X#(Y is X+3),Y),L),L=a(10,P).
redis_REPLY_STATUS=[79,75]
redis_REPLY_STRING=[97,40,88,95,50,54,35,89,95,50,56,32,105,115,32,88,95,50,54,43,51,44,89,95,50,56,41]
redis_REPLY_STRING=a(X_26_187#(Y_28_189 is X_26_187+3),Y_28_189)
redis_REPLY_STRING=a(_210,Y_28_208)
X       = X_26,
Y       = Y_28,
L       = a(10,13),
P       = 13
yes

% 項に変換できないデータはアトムでGetする
| ?-test('a(X',S).
redis_REPLY_STATUS=[79,75]
redis_REPLY_STRING=[97,40,88]
redis_REPLY_STRING='a(X'
redis_REPLY_STRING='a(X'
S       = 'a(X'
yes